政府は今年(2019年)4月9日、2024年度上期をメドに1万円札・5千円札・千円札の新紙幣を発行すると発表。500円硬貨についても、素材や意匠を変えた新硬貨が2021年度上期に発行されることになった。 紙幣の刷新は2004年以来、20年ぶりとなる。新元号「令和」の公表からわずか1週間というタイミングでの刷新発表に、お祝いムードに乗じた政略だと批判の声も聞かれるが、関連業界では紙幣の切り替えによる「特需」の期待も高まっているようだ。ただ、現金を使わないキャッシュレス決済が急速に広まる中、その経済効果は限定的とする見方も強い。 そこで今回は「キャッシュレス時代に向けた紙幣刷新」と題して、その背景や目的とともに、新紙幣が社会経済にもたらす影響について考えてみたい。
いずれにしても、20~30年後には世界的に現金の存在感が薄れ、日本でも紙幣の需要が減っていくことは間違いないだろう。経済産業省は時期を明示していないものの、将来的にはキャッシュレス比率を80%まで高める目標を掲げており、今回が実質的に最後の紙幣刷新になると指摘する声も多い。
「これで最後?」と聞くと少々寂しい気もするが、時代とともに変わっていくお金の姿やあり方について、この機会にあらためて考えてみるのもいいかもしれない。
※参考資料・HP/財務省、経済産業省、第一生命経済研究所、日本経済新聞、朝日新聞
≪記事作成ライター:菱沼真理奈≫
20年以上にわたり、企業・商品広告のコピーや、女性誌・ビジネス誌・各種サイトなどの記事を執筆。長年の取材・ライティング経験から、金融・教育・社会経済・医療介護・グルメ・カルチャー・ファッション関連まで、幅広くオールマイティに対応。 好きな言葉は「ありがとう」。
【記事元】
日本クラウド証券株式会社 https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp
【転載元】
リーダーズオンライン(専門家による経営者のための情報サイト)
https://leaders-online.jp/
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