ミレニアル世代とはあまり聞きなれない言葉だが、「Millennial Generation 千年紀の世代」という意味だ。 厳密な区分けがあるわけではないが、1987年から1995年あたりに生まれた現年齢が24~32歳くらいの若者たちのことを指す。平成が終わろうとする中、誕生してまもなく30年が経過する若き彼ら彼女たちの考えや行動は、従来の大人たちのそれとは、さまざまな面で明らかに異なるという。 いったいどんな価値観を持っているのだろうか。今回はその生き方について探ってみよう。
ミレニアル世代の特徴/ものの消費に重きを置かない
昭和の世代なら、その多くがお金をためてマイカーを買いたいと思ったものだ。クルマが欲しいのも事実だが、それがかっこよさや成功の証という意味づけもあった。しかし彼ら彼女たちは、クルマにステイタスなど感じてはいない。もし彼ら彼女たちが車を使うとするなら、レンタカーやシェアリングカーで十分ということになる。余分なお金は使わず、クルマは必要なときに必要な道具として利用するツールでしないのだ。つまりは、わざわざ家の敷地に駐車場を造ったり、また、大金をはたいてクルマを停めるスペースを借りることは無駄な費用、という考え方なのだ。
このように、Millennial Generationと呼ばれる現在24~32歳の人たちを見ていくと、昭和世代が抱いていた幸せや満足は別のところにあり、クルマや家など物欲を満たすことが人生の目的、幸せの証ではない……と考えなくなった世代といえるだろう。
ミレニアル世代の特徴/人見知り傾向で、SNSを好む
1981から1995年生まれの彼ら彼女たちは、子どもの頃からパソコンや携帯電話が身近にあった。情報の入手方法は、それまで新聞や雑誌などではなく、画面上のインターネットだ。また、友人をはじめとする他人との交流は、メールやラインなどSNSが中心で、電話もあまり使用しない。そのため、リアルな人間関係を保つことが苦手な若者も多い。会わなくても用は済む。会えば余計なあつれきを生む可能性もある。結果として人付き合いが下手、異性に興味を持てない、あるいは興味があってもうまく交際できない、という若者も増えている。バーチャルは得意だが、リアルは苦手、という人々が増えているのだ。
ミレニアル世代の特徴/夫婦は平等
この世代は、学校で家庭科を男女一緒に学んだ世代だ。男は外に出て働き、女は家で家事、などという固定観念はハナからもっていない。学校を卒業すれば、女性でも特別な理由がない限り、ほぼ100%働き始める。彼女たちは結婚しても、また子どもが生まれても仕事を辞めない。その結果、当然家事は男性にもまわってくる。朝の出勤前にゴミを出したり、風呂掃除を夫が担当するのは当たり前。夫自ら積極的にキッチンに立ち、凝った料理に取り組むケースも増えている。子どもができれば、保育園への送り迎えなどは、夫婦のどちらか、できるほうが行う。つまり、男女の共同意識や平等意識が、これまでの世代とは比較にならないくらい強くなっている。
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