2019年は“平成ラストイヤー”。 平成31年は4月30日で幕を閉じることとなり、5月1日より新たな元号が施行される。 何かと低成長だった平成時代だが、情報通信産業を中心とした三次産業は、大きな成長を遂げたと言っていいだろう。 その平成最後の年は、平成元年に創業した企業が30周年の節目を迎えることになる。改元の慶祝ムードに加え、キリのいい周年記念で祝賀気分もより一層高まることになる。そしてその祝賀気分は、業績の向上や株価の上昇につながっていくはずだ。 そこで今回は、2019年に10、30、50、100、150、200周年など、節目の年を迎える主な企業を紹介する。同時に創業した時代背景も振り返り、これから長寿企業として生き残っていくための要因を探ってみよう。
●100周年 1919年(大正8年)創業
オリンパス……医療・科学・映像の3分野で、内視鏡、顕微鏡、デジタルカメラなどの光学機器、電子機器を製造・販売。スタートは顕微鏡や体温計など理化学計器類。
⇨ その他の100周年企業……川崎汽船、日本碍子、キユーピーなど。
⇨ 1919年の主な出来事……ヴェルサイユ条約締結、平塚らいてうらによる女性解放運動など。
2019年に創業110〜200周年を迎える主な企業
●110周年 1909年(明治42年)創業
講談社……総合出版社。「大日本雄辯會」として設立され、当初は弁論雑誌の『雄辯』を出版。
⇨ その他の主な110周年企業……京成電鉄、三井倉庫ホールディングス、東京書籍など。
⇨ 1909年の主な出来事……伊藤博文暗殺、味の素発売開始、大阪市北区で大火(天満焼け)発生など。
●120周年 1899年(明治32年)創業
日本電気……コンピューターや通信機器等を製造する、日本を代表する電機メーカー。創業は、アメリカ企業が出資した日本初の合弁企業。
⇨ その他の主な120周年企業……森永製菓、福井銀行など。
⇨ 1899年の主な出来事……東京 ─ 大阪間に電話開通、国産第1号の活動写真上映など。
●130周年 1889年(明治22年)創業
任天堂……世界屈指のゲームメーカー。創業初期から製造・販売する花札やトランプは、現在も継続。
⇨ その他の主な130周年企業……兼松、日本生命、関西学院大学、日本大学など。
⇨ 1889年の主な出来事……大日本帝国憲法公布、東海道本線全線(新橋 ─ 神戸間)開通など。
●150周年 1869年(明治2年)創業
松屋……銀座三丁目に本店を構える、日本を代表する百貨店。横浜で創業された呉服店「鶴屋」がそのルーツ。
⇨ その他の150周年企業……木村屋總本店、神田錦町更科、大手薬局など。
⇨ 1869年の主な出来事……戊辰戦争終結、東京奠都、版籍奉還など。
2019年に創業200年以上の周年記念を迎える主な企業
●200周年 1819年(文政2年)創業
石塚硝子……ガラス製品、プラスチックや紙などの容器を製造。本社は愛知県岩倉市。創業時は、現在の岐阜県可児市でガラス製品を製造。
⇨ その他の200周年企業……大原種苗、宮尾酒造など。
⇨ 1819年の主な出来事……塙保己一「群書類従」刊行、文政近江地震発生など。
●300周年 1719年(享保4年)創業
油長酒造……奈良県御所市の日本酒メーカー。代表銘柄は「風の森」「鷹長」。
⇨ その他の主な300周年企業……若松酒造など。
⇨ 1719年の主な出来事……相対済令制定、長州藩に私立学校「明倫館」開校など。
次のページいずれの周年記念企業も、東京・大阪の大都市に多い
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