日々の生活のなかで、何にお金を使っているのかきちんと把握できていますか? 「すべて、完璧に!」と即答できるほどしっかり管理している人は、そう多くはないでしょう。実は、お金の流れを把握することが、お金を殖やしていく第一歩と言われています。そこで近ごろ話題の「家計簿アプリ」は、家計簿をつけることがぐんと楽になるとして人気を呼んでいます。レシートの自動読み取り機能や、銀行、証券、クレジット会社などの金融機関と連携したタイプなどもあり、使い方によっては単なる家計簿を超えて、資産管理ツールとして活躍できそうです。 今回は、そんな「家計簿アプリ」についてご紹介しましょう。
支出計算、集計のグラフ化が自動
貯蓄や投資額を増やしていくにしても、まずは日々の生活に対する支出を把握することはとても大切なことです。
固定費、食費など生活にかかるお金、さらに娯楽費とのバランスは適切なものなのか。
投資や貯蓄にはいくら回せるのか。
こうした点を把握するには、まず家計簿をつけるのが手っ取り早い方法です。
「家計簿」というと主婦の家計管理のイメージがありますが、家計簿アプリの利用者は、若年層からシニア層まで広がっているのが特徴です。たとえば、人気の家計簿アプリ「Zaim」のダウンロード数は約800万。多くの人が活用している理由は、実用的で簡単に収支の管理ができるよう、さまざまな工夫がされているからです。食費や日用品など日々の支出をカテゴリーごとに分けて自動計算、さらに集計したデータをグラフ化してくれるといった機能により、瞬時に自分の生活傾向を視覚化してくれます。何よりスマホという常に手元にある端末を使う手軽さが、家計簿にありがちな三日坊主を払拭させてくれる大きな要素といえるでしょう。
金融機関と連携。支出をアプリ上で把握
家計簿アプリにはさまざまなタイプがありますが、機能やサービスについては、大まかに二つに分けられます。
ひとつは、単純に収支の入力をメインにした従来の紙の家計簿を使いやすくしたもの。
もうひとつは銀行や証券、クレジットカードなどの金融機関との連携により、家計簿アプリ上で口座残高、収支の状況など総資産の流れを確認できるタイプのもの。
この一元管理型の場合、口座からの引き落としの確認やクレジットカードの明細の照合もアプリ上でチェックできるので、現金以外にお金の支出が多い人にはとても使い勝手がよいものです。また、金融機関だけでなくポイントやマイルなどの管理もできるので、とりこぼしなく資産チェックができます。さらに、クレジットカードの引き落とし時に銀行口座の残高不足があった場合、アラートで知られてくれる機能があるものも。アプリ上で金融機関の登録をすれば、これまでバラバラだったお金の情報がひとつにまとまるので、お金の流れがつかみやすくなります。銀行や証券会社などのサイトでひとつずつ確認していた手間を考えたら、忙しい人にはぴったりのサービスといえますね。
フィンテックブームで起業が相次ぐ
最後に、もうひとつの特徴として、レシート読み取り機能について説明しましょう。
レシート読み取り機能とは、レシートをスマホで撮影すると、その金額が自動的に家計簿に反映されるというもので、レシートに書かれた店名や住所、電話番号から情報を読み取り、自動的に娯楽や日用品などのカテゴリー分類してくれる機能が備わったものもあります。レシートを撮影するだけで、自動的に家計簿が出来上がっていく……これは従来の紙ではできないことです。レシート読み取り機能がないものは手入力になりますが、それでもペンを持ってノートを広げるより、ずっと簡単に家計簿がつけられます。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2015.07.17
2009.10.31