昨今、「AI(人工知能)」という言葉をかなりの頻度で聞くようになった。東京ビックサイトにて「人工知能/ビジネスAI2018」が開催され、人間とAIが複雑な会話をする光景が、数多くのメディアで報道された。技術進化に伴い、これからは人間にしかできなかったさまざまな作業をロボットがこなすようになっていく。すでに、客の人数や希望を把握し、テーブル番号に案内する飲食店のロボットや、中華料理店でひたすら餃子を作るロボットも珍しい光景ではなくなっている。これはコンピュータロボットと呼ばれるものだが、今後は複雑な会話を通して高度な接客ができるAIが、身近な存在になっていくはずだ。このように、未来をAI担う最先端技術はすでに数多くの分野で活用され、実用化されているものも多い。未来はもう現実のものとなっているわけだ。そこで今回は、このAIがどのような分野で、どのように活用され始めているのかについて紹介しよう。
【婚活アプリ】
市場が拡大している「婚活アプリ」でも、AIが活用され始めている。
婚活アプリで問題にとなっているのは、いわゆる「出会い系サイト」と同じ感覚で使う人が後を絶たない実情にある。そこでAIは、目的外利用者がよく使うキーワードを検出し、そのような人を排除することにも役立てられている。また、AIが独自に相性のよさを評価するアプリもあり、今後もその活躍の場を広げていきそうだ。
【将棋中継】
AI搭載のコンピュータ対プロ棋士の対戦はもはや珍しくなくなったが、AIは将棋の対局の見せ方も大きく変化させている。動画配信サイトのニコニコ生放送では、名人戦のインターネット中継で、AIが棋士の指し手を瞬時に採点・評価したものを点数化して画面に表示。その一手の優劣を判断させるとともに、次の一手を具体的に示すことも可能にした。
ますます進化するAIの将来像と課題は
上で紹介した事例は、まだまだほんの一部。
「ドラえもん」のポケットから出てくるような夢の道具が、AI技術でどんどん現実化していると言っていいだろう。
いまやわれわれの生活やビジネスは、AIなくしては成り立たないところにまできている。今後も、さらなる便利さや快適さを追求し、さらに多方面で優れたAIが登場してくるに違いない。そして世界の経済活動は、このAI技術の発達を中心にまわっていくことになるだろう。
最後に課題をひとつ。
それは以前から指摘されていることだが、「AIは、いずれ人間の知能を超えてしまうのではないか」ということ。SF映画などでは、すでに「コンピュータ対人間」という構図の作品もかなり作られているが、これをフィクションだと一笑に付すことができない時代に突入している。実際に、2045年には人工知能が人間の知能を超える……と予測している人もいるくらいだ。AI研究を進めていくうえで、きちんと取り組まなければいけない問題だろう。
≪記事作成ライター:三浦靖史≫
フリーライター・編集者。プロゴルフツアー、高校野球などのスポーツをはじめ、医療・健康、歴史、観光など、幅広いジャンルで取材・執筆活動を展開。好物はジャズ、ウクレレ、落語、自転車など。新潟県長岡市在住。
【記事元】
日本クラウド証券株式会社 https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp
【転載元】
リーダーズオンライン(専門家による経営者のための情報サイト)
https://leaders-online.jp/
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