9月末で終了したNHKの朝ドラ『半分、青い。』 いろいろな意味で賛否両論ありましたが、ヒロイン鈴愛の職業の変化を見ると、これは前回も取り上げたキャリアドラフトではないかと思いました。 改めて、クランボルツの「計画された偶発性理論」で見るとなかなか興味深いです。クランボルツが説く計画的な偶発性を招き入れる5つの習慣も踏まえて、ドラマを見直します。
鈴愛の職業は、 マンガ家 → 百円ショップのアルバイト → 五平餅のカフェオーナー → 企画会社の事務 →お一人さまメーカー(+五平餅屋台) → そよ風扇風機の開発、発売
という具合に、ドリフトしました。
◆ 人生波乱万丈だけれど?
これまでの朝ドラでは、何かを目指して、または夫の夢を支えてその目的に到達するストーリーが多かったので、このドラマの主人公、鈴愛のように、仕事が何度も変わるヒロインも珍しいです。
まずマンガ家を目指していたので、てっきりマンガ家を目指して頑張るお話しなのだと思っていました。しかし、自身の才能に見切りを付けて、辞めた時点で、ほぼ前半が終了でした。
実際、後半の話が始まった時は、別のドラマの様だ、という声も多かったです。
クランボルツの言うような「計画された偶発的な理論」で言えば、マンガ家になれたのも、どうしてもなりたくてなったというより、幼なじみの律がくれた少女マンガを読んだこと、その作者秋風に会えたこと、マンガ以上に祖父の五平餅が秋風に気に入られたことなどの「偶然」の先にあった印象です。
でも、鈴愛は転換期にはいつも自分の道を自分で決めていました。内定していた農協を断り秋風の塾に入ったことを始め、離婚後、実家に帰ったときも友人が用意した就職先に見向きもせず、社長になると宣言し、カフェをオープン。
お一人様メーカーを始めて商品が売れなかった時も、五平餅の屋台を引いて売る…など。
結婚した時に、夫の涼次に、監督になる夢より生活の安定を訴えたことはあったのですが、
結局、いわゆる安定からは遠い生活を自分で選んでいました。
波乱万丈でも何とかなっていったのは、フィクションとはいえ、計画的な偶発性を感じました。
◆ 計画的な偶発性を招く要素
さて、その偶然を計画的に設計なんてできるのか、ということですが、クランボルツの理論では、次の5つの習慣によって可能にすると言います。
1、好奇心、2、持続性、3、柔軟性、4、楽観性、5、冒険心
これらを意識して動くことが、偶然の用でも何らかの道を作ることになるということでしょうか。
実際、鈴愛には、この5つが、十分にありました。
2、の持続性についても、マンガ家をあきらめませんでした。挫折してやめたことを考えると矛盾するようですが、自分の才能の限界までとことんやったからこそ、手放せたのでしょう。
中途半端でやめなかったからこそ、引きずらず、次にシフトできました。あの時、ああしておけばよかったとか、そんな後悔も入る余地が無くなるまでです。
それだけ、本人としては納得がいっての引退、そこまでとことん持続したからです。
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2015.07.17
2009.10.31
一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事
こんにちは。内藤由貴子です。花の写真でストレスを作る感情を分析、心理診断を行い、さらにその解消まで行うフラワーフォトセラピーのセラピストです。INSIGHTNOWでは、異色な存在かもしれませんね。このセラピーの普及のため、一般社団法人フラワーフォトセラピー協会を設立、講師の養成、セラピストの紹介を行っています。自身、色を使うオーラソーマ®をはじめ、セラピストとして16年あまりのキャリアです。このINSIGHTNOWでは、こころをケアに役立つようなコラムを書かせていただきます。よろしくお願いいたします。