キャリアデザインに対してキャリアドリフトと言う言葉があります。 ドリフトとは「漂流する」という意味ですから、デザインとは対極です。 人生には予想外なことが起こります。それゆえキャリアはデザインするものではなく、デザインするのはむしろ危険である。それよりは、現在の状況の中で最善の努力をしていればいい、偶然の中でそれが生きてくるという考え方です。 人生の転機は、多かれ少なかれどんな人にもあります。 そんな時、先が見えなくても上手くドリフトできれば思わぬ何かに出会えるかもしれません。 一方で本来の流れを滞らせる感情や思い込みなどが、葛藤を生むことになりかねません。 セラピ―の大きな役割にはそんな葛藤を超えて、キャリア、もっと広い意味では「人生」に悔いのない選択をする助けがあります。 妨げるものが解消された時、老子が説くような無為自然の流れに乗れるでしょう。
しかし、退職後、転職の厳しさに自らの甘さを知り、何とか某ベンチャーに潜り込んだものの1年足らずで、経営不振で再度退職。
この時点では、ドリフトしながら、いくつかの会社を受けるうち、ある企業に何度も呼ばれ、決まったかと思うと不採用になる経験をし、どうやら会社員に戻るのは、難しいと直感し、腹をくくりました
では、どうやって食べていくのか。
出た答えは「カラーセラピーを、やってみるか」でした。
カルチャースクールで担当したご縁で、退職時に長く働いたご褒美のような気持でカラーセラピーの講座を受け、すでに資格を取っていました。
やると決めたら独立を視野に入れて、イギリスにも行って講師の資格まで取りました。
セラピーは、最初はバイトで現場体験をさせてもらい、自分がコレでやっていける自信を養いました。
ちょうどカラーセラピーが少しブームになったこともあり、自分がカルチャースクールの講師となり、生徒さんも集まってきました。
そんな中で、臨床心理学とカウンセリングを教わったことで今のフラワーフォトセラピーにつながる師匠とも出会います。
かなり臨床心理学を要する相談が来ているので、もっと学ぶ必要を感じたからです。
食べるための仕事のつもりが、ある時、カルチャー時代の仕事との共通項に気づき、はっとしました。
「自分が関わった人を新たな人生へシフトする場」、この点では前職もセラピーも全く同じだったからです。
こうしてみると、自分のケースをキャリアドリフトの視点で見ると
「現在の状況の中で最善の努力をしていれば、偶然の中でそれが生きてくる」とはよく言ったものだと思います。
◆ 本来の流れを妨げるもの
しかし、この流れを妨げるものがあります。
それが今、私が専門としているフラワーフォトセラピーで扱う「ストレス感情」です。
たとえば、私はなぜ、ワーカホリックになったのでしょう?
当時の私は、仕事を認められた感覚、今のSNSに例えれば「いいね!」をたくさんもらったような心地良さに
自分の存在意味を見出し過ぎたと今では言えます。結果としてかなり身体にも無理をさせました。
実績を積めば、少しは自信もつきましたが、根本的な自己肯定感は決して高くはなりませんでした。
また、仕事で自己実現しているような幸せの中で倒れました。それも懲りずに2度も。
フラワーフォトセラピーでお伝えすることに「幸せ禁止令」と呼んでいるストレス感情があります。
幸せを禁止しているのに、それを破って人生の幸せを得た時、命令違反の自己矛盾から、幸せと反対に振り子が振れた可能性があります。
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2018.10.24
2015.07.17
一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事
こんにちは。内藤由貴子です。花の写真でストレスを作る感情を分析、心理診断を行い、さらにその解消まで行うフラワーフォトセラピーのセラピストです。INSIGHTNOWでは、異色な存在かもしれませんね。このセラピーの普及のため、一般社団法人フラワーフォトセラピー協会を設立、講師の養成、セラピストの紹介を行っています。自身、色を使うオーラソーマ®をはじめ、セラピストとして16年あまりのキャリアです。このINSIGHTNOWでは、こころをケアに役立つようなコラムを書かせていただきます。よろしくお願いいたします。