今年もアウトドアのレジャーにうってつけの季節がやってきます。 海やプールでのウォータースポーツや、山登りにハイキング、バンガローやキャンプでのバーベキューなど、家族や友人と楽しむ時間が増えそうですね。 キャンプといえば、ボーイスカウトや学校の課外活動で経験した人が多いことでしょう。自然の中で新鮮な空気を吸って遊び、夜はキャンプファイヤーで楽しく過ごしましたよね。でも、テントの中は寝心地がイマイチだったり、思わぬ虫に遭遇したり、朝夕の気温差が激しいなど、快適とは言えない部分が多いのも事実。そんなキャンプのイメージを覆す、新しいアウトドアの楽しみ方として人気があるのが〈グランピング〉です。キャンプの潜在需要を掘り起こす経済効果が期待されている〈グランピング〉とは、いったいどのようなものでしょうか?
■Circus Outdoor Tokyo
秩父多摩甲斐国立公園の中に2018年3月にオープンしたばかりの、「Circus Outdoor Tokyo(サーカス アウトドア トーキョー)」。
サーカスをテーマにしたグランピング施設で、コンセプトの異なる5つのゴージャスなテントがセットされています。家具や内装にこだわりのあるユニークで個性的な部屋への宿泊は、1室4名でひとりあたり3万5000円〜。世界中から集められた食材を、シェフがコース料理に仕立ててサーブしてくれます。大自然の中、静かな時の流れやロマンチックな星の輝き、プライベートなキャンプファイヤーなどを堪能できるのが魅力。
この他にも、各地で続々と〈グランピング〉を謳う施設が誕生しているようです。
SNS映えにより広がる、〈グランピング〉の解釈
SNS映えを狙った写真の投稿はいつまで続く?(画像はイメージ)
この〈グランピング〉人気の後押しをしているのは、まぎれもなくインスタグラムやフェイスブックなどのSNSです。インスタ映えを狙う若者たちが、フォトジェニックで優雅さを演出できる〈グランピング〉を見逃さないわけはありません。まさしく〈グランピング〉は、今の時代にあった体験といえるでしょう。
ただ、珍しさ、話題性、お洒落感などから〈グランピング〉を楽しんでみたいという流れは強まっているものの、日本ではまだ認知度が低く、お茶の間に浸透するほどではないようです。いくらゴージャスとはいえ、この単価の高さはどうとらえられるのか。また、これまでキャンプに縁がなかった人や敬遠していた人に対し、新たな需要を掘り起こす起爆剤となるのか。〈グランピング〉が日本に根付くことができるかどうかは、今後注目されるところですが、驚くべきは、広がり続ける〈グランピング〉の解釈でもあります。
新宿ルミネエストの屋上に、「Tokyo Sky Resort」と銘打って出現したのは白い砂を敷き詰めたビーチ、『WILD BEACH(ワイルドビーチ)新宿』。ピンクに彩られたビーチベットやソファ、パラソルなどが並び、さながらどこかのリゾートビーチのよう。宿泊はできませんが〈グランピング〉気分を味わえる大型テントがあるので、ワインとフレンチバーベキューでバカンス気分に浸れると大人気。特に若い女性からの予約が殺到しているそうですが、まさしく、インスタ映えを狙い、トレンドである〈グランピング〉の要素を取り入れた顕著な成功例といえるでしょう。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2015.07.17
2009.10.31