企業がターゲット顧客に送るDM(ダイレクトメール)は、基本的に、その時々のキャンペーン施策に即した「単発もの」がほとんどです。しかし、複数のDMを関連性を持たせて送ることで反応率を改善することができます。
カリキュラムマーケティングでは、例えば1年間といった期間設定の中で、複数回の連続したDMを送るための緻密な計画を立てます。(こうした計画のことを「カリキュラム」と呼ぶわけです)
例えば、1回目にアンケートを実施し、回答データの集計結果を2回目のDMで報告。そして、3回目のDMでは、アンケート結果に対する意見を集約したものを報告する、といったように、
「擬似的な対話」
展開するのです。
あるいは、啓蒙的なコンテンツを含むDMであれば、1回目は初歩的な内容、2回目は中級、3回目は上級といったように、徐々に内容を高度化させていく。
受け取った側としては、1回目を読んだら2回目の内容も読みたくなるということで、結果的に自社商品に対する理解を深めていってもらえることになるのです。
ターゲット規模が大きい場合、カリキュラムマーケティングに基づく郵送のDMは費用対効果的に実施が困難になる場合が多いかと思いますが、現在であれば、eメールやソーシャルメディアをうまく活用した展開が可能かもしれません。
*東北オータスのDM事例については、『販促会議』(2013年1月)の記事を参考にしました。
(編集部ピックアップ更新)
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。