地道なコミュニケーションがCRMの本質

2012.10.29

営業・マーケティング

地道なコミュニケーションがCRMの本質

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

お客さまとの信頼関係は、楽に手っ取り早く形成することはできません。 たとえすぐに結果が出なくても、地道に手間をかけ、お客さまとの丁寧なコミュニケーションを継続することで、揺るがぬ信頼関係とそれを土台とする安定収益が得られるのです。 これがCRMの本質でもあります。

こうしたハガキDM始めるのは簡単ですが、続けるのが難しいのが現実ですね。

即効性のある販促策ではないからです。

実際、松屋の2代目店主、浜田憲司氏は、

「最もつらかったのは、結果が出ないときにアンケートを取り、はがきを書き続けることだった」

と述べています。

しかし、うまく回り始めると、松屋も、また私が通ってる広尾店もそうですが、広告・販促に依存しすぎる必要がなくなります。また、固定客率が高いため、あらかじめ毎月の売上が読めるくらい、安定した業績を実現できるのです。

松屋も広尾店もどちらも、いわゆる

「CRM(Customer Relationship Mamagement」

を実践し、成功していると言えます。

一方、CRMに失敗するケースは、

・顧客情報を統合しデータベース化すること
・どうやってコミュニケーションするか(主にメディアやツールを重視)

に意識が行きすぎ、

・お客さまの「信頼」、また「好意」を獲得するために何を伝えるべきか(すなわちコンテンツ自体を重視すること)

というCRMの本質を忘れているからです。

私たちは、広尾店や松屋、またこれまでも何度か紹介した

「でんかのヤマグチ」

の顧客コミュニケーションの方法に、おおいに学びたいものです。

*松屋については、日経MJ(2012/10/24)の記事を参考にしました。

*高値売りの「でんかのヤマグチ」

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これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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