お客さまとの信頼関係は、楽に手っ取り早く形成することはできません。 たとえすぐに結果が出なくても、地道に手間をかけ、お客さまとの丁寧なコミュニケーションを継続することで、揺るがぬ信頼関係とそれを土台とする安定収益が得られるのです。 これがCRMの本質でもあります。
こうしたハガキDM始めるのは簡単ですが、続けるのが難しいのが現実ですね。
即効性のある販促策ではないからです。
実際、松屋の2代目店主、浜田憲司氏は、
「最もつらかったのは、結果が出ないときにアンケートを取り、はがきを書き続けることだった」
と述べています。
しかし、うまく回り始めると、松屋も、また私が通ってる広尾店もそうですが、広告・販促に依存しすぎる必要がなくなります。また、固定客率が高いため、あらかじめ毎月の売上が読めるくらい、安定した業績を実現できるのです。
松屋も広尾店もどちらも、いわゆる
「CRM(Customer Relationship Mamagement」
を実践し、成功していると言えます。
一方、CRMに失敗するケースは、
・顧客情報を統合しデータベース化すること
・どうやってコミュニケーションするか(主にメディアやツールを重視)
に意識が行きすぎ、
・お客さまの「信頼」、また「好意」を獲得するために何を伝えるべきか(すなわちコンテンツ自体を重視すること)
というCRMの本質を忘れているからです。
私たちは、広尾店や松屋、またこれまでも何度か紹介した
「でんかのヤマグチ」
の顧客コミュニケーションの方法に、おおいに学びたいものです。
*松屋については、日経MJ(2012/10/24)の記事を参考にしました。
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2012.10.31
2015.07.17
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。