インターネットは、一般庶民の私たち誰もが、いつでもどこでも、様々な情報を簡単に収集することを可能しました。 同時に、私たち個人がそれぞれ自由に、社会に向けて「情報発信」することを簡単にしました。
なお、購入した商品が大きく期待はずれだった場合、「かわいさあまって憎さ百倍」ではないですが、極めて強い、ネガティブな口コミが撒きちらされる可能性が高くなります。
2 「良いものを選んだ自分は偉い」という自己顕示をしたいから
人は、各自の好み、価値観や感性に基づいて、なんらかの製品を選択します。したがって、ある製品を購入することは、その人自身のパーソナリティやセンスの良し悪しを示すものだと言えます。
映画や音楽、演劇などについて、積極的にクチコミをしたがるのは、
「こんな良いものを楽しんでる私ってセンスいいでしょう?」
ということを周囲に知らしめたいという
「自己顕示欲求」
が根底にあります。
これは、フェイスブックなどのソーシャルメディアにおいて特に頻繁に観察されるクチコミですね。
自己顕示は、自分を良く見せたい、認められたいという心理から行なわれるもの。誰もが持つ「社会的欲求」であり、これを否定するものではありません。
(振り返ってみれば、私自身結構やってますw)
3 相手を喜ばせたい、相手の役に立ちたいから
1や2の理由のように、自分のためではなく、他の人に教えてあげることで、
「相手に喜んでもらいたい、役に立ちたい」
という「利他意識」からもクチコミが行なわれます。
これもまた、社会という集団を形成・維持するために、お互いを助け合うことが必須であることから、私たちのDNAに深く刻み込まれた心理です。
4 その情報がとても興味深い、面白いから
オリンピックで、
「○○選手がメダルを取った」
といったことがクチコミされやすいのは、オリンピック自体が4年に1度のスポーツの祭典という希少価値あるテーマであり、そこで「メダルを取る」というニュースは、とても興味深く、面白い情報だからです。
あるいは、ソフトバンクの「犬のお父さん」のような奇妙なテレビコマーシャルがクチコミされやすいのは、純粋に面白いからです。
要するに、とても興味深い情報や面白い情報は、誰かに語らずにいられない力を持っているのです。言い換えると、上記のような情報や広告こそが、
「話題性のある(クチコミされやすい) コンテンツやクリエイティブ」
と呼ばれるわけです。
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なお、近年は、
「クチコミに対してなんらかの報酬を支払う」
という仕組み・仕掛けが展開されているため、口コミをする第5の理由として
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2012.08.14
2012.09.12
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。