一つの指針として、ユーザビリティ・アクセシビリティの観点からサイト品質を高める「Web標準」というものを紹介する。 「ユーザビリティ」とは "使いやすさ"、「アクセシビリティ」とは "高齢の方や障害を持った方などを含むできるかぎり多くの人々が、使えるかどうかもしくは使いやすいかどうか"を意味する。
Web標準準拠のメリットは?
Web標準というものの大枠は理解頂けたと思う。
次にこのWeb標準に準拠する事のメリットについて言及する。
■アクセシビリティの向上
(アクセシビリティ性をとことん追求された)Web標準ルールに則る事で、アクセシビリティが向上される。
■メンテナンス性の向上
文書構造とデザインが定義されているファイルが分離されている為、文書を考える人とデザインを考える人とが独立して作業を行える。
■SEO(検索エンジン最適化)対策
検索エンジンは、(x)htmlを対象とする。
デザインの情報を含まない整理された文書構造は、検索エンジン(クローラー)に意図した情報(ページとして重要な文字列等)を的確に理解させやすい。
■ファイルサイズの低減とサーバスペースの節約
ソースを合理的に記述することで物理的にサイズは小さくなるし、それに伴い表示パフォーマンスも高速化される。
■後方互換性と前方互換性の確保
Web標準ルールに則る事で、古いブラウザや今後でてくるブラウザでの正しい表示が確保される。
(※一部、「Web標準の教科書」より引用)
最近は、Web標準準拠への取り組みに積極的な企業・団体が増加しつつあるが、公共性の強いもしくは幅広いユーザを持つBtoC型の企業(銀行や電力、家電メーカ等)が多い様に見受けられる。
今回は、教科書的なコラムになったが、次回以降は、筆者の経験を織り交ぜながら実践的な取り組み方等の話をする。
エフィジェント株式会社
赤秀 有為
Web Partners Tokyo : 「東京で活動するプロフェッショナルなWeb専門家集団。」
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2008.09.26
2010.04.20
エフィジェント株式会社 代表取締役コンサルタント
慶應義塾大学 環境情報学部卒。IBM/サン・マイクロシステムズ/PwCコンサルティング社にて、いずれもコンサルタント職として計10年在籍。 その後、エフィジェント社を創業し、代表コンサルタントとして、システムコンサルティング、システム開発活動に従事。専門システムは、デジタルサイネージ/EC/業務システム。