仕事のなかに「祈り」はあるか

2011.11.24

仕事術

仕事のなかに「祈り」はあるか

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

「ゲームとしての仕事」が幅をきかせるビジネス社会にあって、「道としての仕事」に邁進できる人は幸福である。そこには自分を十全にひらきたいという祈りが必然的に起こってくる。

◆祈りは心の震えの発露である
 誰しも、本当に死にものぐるいで仕事に取り組んだとき、深く意義を感じて職業に献身するとき、「大いなる何か」につながる感覚、抱かれる感覚は必然的に生じる。そのとき、「祈り」も湧いてくる。
 この「祈り」は、賽銭を投げて「宝くじが当たりますよーに」(ぱんぱん:柏手)の類の祈りとは違う。そんなお気楽で都合のいい「おねだりの祈り」ではない。震える心の奥底から湧き出す「やむにやまれぬ決意の祈り」だ。
「ゲームとしての仕事」が幅をきかせるビジネス社会にあって、私は、そんな純粋な発露の祈りのもとに仕事に向かえる人が一人でも多く増えればいいなと願うものである。

 最後に、ゲーテ『ゲーテ全集1』(潮出版社)から───

  「教えてほしい。いつまでもあなたが若い秘密を」
  「何でもないことさ。つねに大いなるものに喜びを感じることだ」。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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