今秋冬物から始まった、ユニークなダウンウェアブランド「YOSOOU(ヨソオウ)」が10月24日付日経MJのコラム「モード最前線」で紹介された。その狙いは何だろうか?
フィリップ・コトラーが示した戦略の4類型は、シェア№1なら「リーダー」。リーダーの地位を狙ってチャレンジができるなら「チャレンジャー」。その力はないが、独自の生存領域を確保できているのなら「ニッチャー」。そのどれもできなければ、リーダー企業のおこぼれを拾う「フォロアー」となるとしている。この分類では「YOSOOU(ヨソオウ)」は明らかに「ニッチャー」である。
「何にでもダウン入り」というユニークな服作りの「YOSOOU(ヨソオウ)」が示しているもの。それは、中途半端な戦略やポジションでは生き残れないということだ。「選択と集中」は経営者が大好きな言葉だ。だが、実際にはあれもこれも、と「選択」はするものの、「集中」しきれない例が散見される。「YOSOOU(ヨソオウ)」はMJの記事にも<販売するのは秋冬のみと実に潔い>とある通り。「選択」とは「しないことを選ぶこと」でもある。同社から学ぶことは多い。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。