街は生き物のように進化し変貌し続ける。そして、そこに集う人々も様変わりしていく。今回は銀座・有楽町エリアの表情を覗いてみよう。
かつて流通は商圏内の「地域一番店」を目指した。しかし、銀座松屋・三越の共同販促での呉越同舟の例だけでなく、有楽町エリアの活性化は、流通各社がドミナント(船団)を組んでいるように見える。それは、人口縮小と消費者の価値観・趣味の多様化に原因があるのだろう。高度成長からバブル経済の頃は、新規客として価処分所得が上昇した人が増えたり、農村部から人が流入したりして、市場のパイは拡大した。だが、人口縮小と経済停滞で拡大はもはや望めなくなった。個別の競争をしている場合ではない。ドミナント的にエリア(街)の魅力を高め、かつ、ターゲットを明確にして確実な顧客取り込みと囲い込みを果たすしかないのだ。他のエリアと客を取り合う「街間競合」の時代になったのである。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。