レコメンデーションやLPOなど、Web上で「おもてなし」を標榜するサービスが増えてきた。Web上での「おもてなし」は技術で可能になるのか?
作られたサービスの弊害は、何もWebサイト上だけのことではない。以前高度なサービスで有名なレストランに入ったとき、入り口で名前を告げると、席まで案内される数十メートルの間に、すれ違った10人近い店員に、「猪口様こんにちは」を連呼される。
それで喜ぶ人も少なくないのだろうが、お気に入りのレストランやバーのマスターやオーナーから名前を覚えられるというのは、ひとつのステイタスであり、そうなるまでのプロセスを味わいたい私のような客にとっては、違和感以外の何者でもなかった。(当然そのレストランは戦略的にやっているのであって、正しい正しくないということではない)
この景況の中でも、順調に会員数を伸ばし、雑誌も売れ行きも好調だという、スターツ出版が運営する「OZmall」というWebサイトがある。このWebサイトによるサービスがユーザーのハートを掴んでいることは、サイトを見ればわかるが、安易なCMSによる紋切り型の表現やポータルにありがちなコンテンツ流用ではなく、ひとつひとつの記事を丁寧に雑誌感覚そのままに作り上げてあるところにある。オリジナルコンテンツも豊富で、20歳代、30歳代の女性のニーズをしっかりとつかんでいる。まさに、「顧客が想像していた以上の提案、サービス」があるWebサイトとなっている。
顧客との信頼関係は、一昼夜でできるものではないし、ましてシステムや技術のみで構築できるものでもない。期待を裏切らないクオリティとオリジナリティにあるのは間違いのないところだろう。
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