潜在顧客にどうやってリーチするか。これはマーケティングの永遠のテーマ。費用対効果のもっとも高いのが、ターゲットに手を挙げてもらうこと。うまくやりそうなのがヘルシアだ。
告知にもひと工夫で費用対効果を上げる
しかも告知にツイッターを使うという。憎いというか、うまいというか。いまツイッターは旬のコミュニケーションツールである。ツイッターを使うこと自体がニュースバリューを持つ。花王クラスの大企業がツイッターを活用したイベントを実施するとなれば、それがニュースとして報道される。
実際、筆者は日経産業新聞の記事にインスパイアされて、このエントリーを書いている。このエントリーもまた花王のプロモーションになるだろう。他のメディアでも花王の事例は取り上げられるだろう。ここまで計算されていたかどうかは不明だが、そのPR効果は金額換算すれば結構大きいのではないか。
ツイッターを活用する狙いは口コミ促進のようだ。ここは、少し疑問が残るところ。現状のツイッターユーザーとターゲットとの間にギャップがあるのではないか。仮にボリュームゾーンを40代から50代に設定しているなら、この年齢層でツイッターを使いこなしている人はそれほど多くないだろう。
配布サンプル10万本の価値
サンプルは合計で10万本、これを約20回のイベントで配るという。1回のイベントあたり、配布本数は5000本。ヘルシアの売価から推測すれば、メーカー原価は高くても50円以下だろう。とすればサンプルコストは、わずか500万円に過ぎない。
CMは当然打つとして、後は新聞、雑誌、それにツイッターといったメディア展開になるのだろうか。ウォーキングイベント自体の告知がどのように行われるのかによるが、この販促戦術は、もしかすると従来の展開に比べれば1桁ぐらいコストを抑えられるのではないか。
しかも、サンプルの多くは、狙ったターゲットに届くはず。極めて費用対効果の高い販促戦術だと思う。
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