「こうすると必ず売れる」。伊吹卓氏の『なぜ売れるのか』には、こんな にも刺激的な一文がある。伊吹氏によれば、必ず売れるようにするための 方法は二つある。苦情法と着眼法の二つだ。
しかし表立っては文句もいわずに辞めていった人たちは、自分が抱いてい
る不満をきっと誰かにこぼしているだろう。客商売で何より恐ろしいのは、
こうしたサイレントクレーマーである。そして人はたいてい何かについて
の悪口を他の人に伝える時、最低10人ぐらいに伝えるという。『悪口1
0倍増の法則(筆者が勝手に考えた法則だけれど)』である。
ここでもし退会者に礼を尽くしその不満の丈をきっちりとお聞きすること
ができれば、その人の腹の虫は収まるだろうし、もしかしたら若干なりと
も好印象を持ってもらえるかもしれない。一発逆転のチャンスだって生ま
れる可能性があるし、その人からの好意的な口コミが起こることだってあ
り得ない話ではない。
顧客の「不」には、いろんなチャンスが隠れているのだ。そのチャンスを
見出すためには、言い古されたことばだけれど「顧客視点」に徹して相手
の話をひたすら聴く(耳じゃなくて、心で)こと。これに尽きる。
※参考図書
『なぜ売れるのか?売れない時代のヒットの秘密』
伊吹 卓/PHP研究所
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