顧客台帳の恐るべき威力

2007.09.12

営業・マーケティング

顧客台帳の恐るべき威力

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

一人でスーツを年間2億円売る。しかも一着数十万といった 高級スーツじゃない。紳士服チェーンAOKIでのお話。とて つもないスーツ販売の達人の秘密兵器は手作りの顧客台帳に あるという。

だから町田さんは高級テイラーがやっていることをチェーン店のAOKIで実
践したことになる。勝手な推測だけれど町田氏はお客様のことを3万円の安
いスーツを買ってくれる人ではなく、一回の買い物に3万円も使ってくれる
人と考えているのではないだろうか。

たとえばこれが文房具屋さんや花屋さんだったとしたら、年に4回しか来て
くれなくとも一回の買い物に3万円使ってくれるお客様はとびきりの上客で
ある。上客をもてなそうと思えば、相手のことを知っていることが必須条件
となるはず。そのためのツールが顧客台帳なのだと思う。

時代が変わりシステムが変わっても販売の最前線、お客様との接点のあり方
は変わらない。「千客万来」より「一客千来」はあらゆるビジネスで利益を
出すための普遍の真理。そのためには顧客のことを可能な限り詳しく知った
上で、顧客が心地よく感じるコミュニケーションを交わすこと、これに尽き
るのではないだろうか。

※参考資料:毎日新聞朝刊13版2007年8月7日?9日「となりの達人」

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