「食べるだけで脂肪燃焼を促しエネルギー消費が増加する」とされる食品あるいはサプリメントには、本当にそのような効果があるのか?
ジンゲロンとラズベリーケトンがエネルギー消費を増加させる機序は未だ明らかにされていない部分が多いのですが、ジンゲロンとラズベリーケトンに特異的な受容体が存在し、その受容体からの情報が中枢神経系を経て交換神経活動を高めエネルギー消費を促すのではないかと考えられています。
いずれにしても、ジンゲロンとラズベリーケトンのエネルギー消費促進効果は味覚刺激によるものであるといえる訳ですが、食品成分の中には味覚刺激とは関係なくエネルギー消費を増加させるものが存在することが明らかにされています。
その一つが「L-カルニチン」です。
「L-カルニチン」はダイエット関連サプリメントとして認知度が高まりつつありますが、L-カルニチンは骨格筋や心筋に存在する生理活性因子でありミトコンドリアが脂肪酸を取り込む際に必要とされる成分です。
このL-カルニチンは慢性摂取(慢性投与)によって(安静時)エネルギー消費を増加させ内臓脂肪の蓄積を抑制・改善することが明らかにされているのですが、ジンゲロンやラズベリーケトンが急性的摂取によってエネルギー消費促進効果が得られるのに対してL-カルニチンのエネルギー消費促進効果は慢性的摂取によるものになります。
つまり、L-カルニチンは長期的に摂取しなければその効果が得られないという訳です。
これらのことからショウガやラズベリー等、エネルギー消費を促す食品は存在し、その効果は科学的検証されていることは事実ですが、それらの食品摂取がどのような人にも劇的なダイエット効果をもたらすことではないといえるでしょう。
従って、これらの食品摂取を補助的に活用しながら運動をも含めた適切なダイエットを行うことが重要であるといえるのではないかと。
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