初めて会う人からよく言われます。「唐澤さんって居酒屋なんていかないんでしょうね?」。思わず「えっ・・・?」ということになるのですが、これは大いなる誤解です。ガード下の焼き鳥やは大好きだし、ワインより日本酒、しかも常温でコップ酒。焼酎は臭い芋ロックをがんがん飲むのに・・・・・・。これって自分自身のマーケティングの失敗?
その後、最初に言われた通り同期で最初の支店長になり、最年少で取締役となり、そして一念発起し、起業することに!
ノエビアでの多くの経験を生かし、企業のエグゼクティブの自己表現、つまり「見た目」をプロデュースする日本では稀なビジネスを始めることとなるのですが、それはノエビアでの取締役経験のなかでお会いした多くの企業のエグゼクティブが見た目で損をしている場面をたくさん見てきたから・・・・・・。
ランチミーティングで欧米と日本の社長たちの会食の場面。パスタをそばのように音をたてて食べる日本人に対して欧米人は顔をしかめ、それを知ってか知らずか口のなかにものが入っているのに話す姿は、情けない気分になったものです。
立食パーティでガツガツ食べる日本人ビジネスマンに対して、ワイン片手に会話を重視する欧米ビジネスマンたち。
たっぷり太めのスーツを揺らし、地味な目立ちにくいネクタイで歩く日本人ビジネスマンに対して、ピシっと体のラインにあうスーツでVゾーンもパーティに合わせて明るい演出の欧米ビジネスマンたち。
スピーチとなると身振り手振りで表情豊かにひとりひとりの顔をみながら話す欧米ビジネスマンに対し、直立不動で股の前で手を組み、下向き加減に自信なさそうに話す日本人ビジネスマン。
そんなビジネスマナーや表現方法から始まった思いも、今では髪型や服装にまで広がり、多くの企業の役員部長研修でよんでいただくようになりました。会社のなかでもっともステキで魅力的な存在でなければならないのは「社長」だといい続けていますが、それは今風の服装で格好よく決めることではありません。その人本来の個性を明確に表現すること。可愛らしいタイプだったらそれをそのままだす。性格がものおじしない図太さがあるのであれば、それがそのまま見た目に表れている方が周囲は接しやすい。
それが私の理論なのですが、ふと自分に目を向けると意外と誤解されていることが多いように改めて感じる今日このごろなのです。
居酒屋は嫌いそう→西洋風のきれいなフレンチレストランか高級和食やが好き→お金がかかる→誘えない→誘われず、出会いを逸する
そんな「風が吹くと桶屋が儲かる」式構図ができあがっているのではないかと思うわけです。
本当は居酒屋が好きなのに・・・・・・。
これって損をしていることでしょ!?
婚活で相談に来られたあるお客様。
性格はちょっと変わってるけど話していると独特のチャームのある紳士です。でも、その変人ぶりを見せてはいけないとカチカチの堅実なビジネスマンを演じています。最初の見た目と実際に付き合ったときのギャップがあります。そのため最初に独特のチャームを好む女性が近づいてくるはずはありません。
なるべく見た目にも独特の魅力を表現するというパーソナルデザインをお勧めしました。それが私の仕事なのです。
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2016.03.20
2015.07.10
株式会社パーソナルデザイン 代表取締役
「自分らしさをデザインする。」をコンセプトに、独自のパーソナルアイデンティティ分析を基に業界・業種・役職に合った「自分らしさ」をスタイリスト、ヘアデザイナー、ボイストレーナー、演出家ほか各種スペシャリストとともに演出をサポートしています。ビジネスパーソンのためのパーソナルプロデューサー、が肩書きです。