人気ブログを集めて印刷して無料配布する。ブログ新聞がシカゴで創刊された。「何でもオンライン化」の流れとは、真逆の発想がおもしろい。このブログ新聞、果たして成功するだろうか?
ブログの中には確かに、モニターでざっと読むのではなくプリントアウトして読みたいものがある。ところがWebページをそのままプリントアウトすると、これがまた恐ろしくお粗末な印刷物にしかならない。かといってテキストだけ抜き出して、わざわざレイアウトソフトを立ち上げて、なんて面倒なことまでしたくはない。
意外にブログ新聞需要はあるんじゃないかという気がする。
問題はそれがビジネスとして成り立つのかどうか
The Printed Blogのビジネスモデルは、広告収入をベースとしている。地域版をたくさん作る、ということは、その版に掲載される広告もエリア限定のものがメインとなるだろう。広告費は先に挙げたように安い。いちばん小さな枠が20ドルということは約2000円。これなら出しても良いかなと考えるスポンサーはいるだろう。
が、広告営業をどうするのか。同社のサイトを見れば、とりあえずはメールのやり取りからスタートするようだが、これで広告が集まるのだろうか。仮にマンパワーをかけて広告営業すれば、今度はコストが合うのだろうか。といろいろ問題が浮かんでくる。
基本的な収支は次のようになるみたいだ。まず印刷については、エリアごとに配布を担当する人が自分で印刷する。このとき使われる印刷機は約2万ドルもするそうだ。この高額初期投資は誰が負担するのだろう。
皮算用では「週5日、日に2回の発刊で、広告収入は1ロケーションで1週間に3万6000ドルになる計算だ。ここから印刷費用、配布の人件費、記事や写真の使用許可料としてブログ筆者に収入の2割を支払う編集コストを差し引くと、1週間の利益は1000ドル(前掲紙)」となっている。
年間ざっと5万ドルである。これが営業利益ということになるのだろう。ただし上記の記事を読む限りでは、経費に広告営業コストは見込まれていない。そこがちょっと頼りないというか、それで広告が集まるのか、といった懸念は残る。
おもろいブログを記事にしてくれるビジネス
ブログを紙に印刷して読む、というアイデアそのものはありじゃないかと思う。そんなサービスがあれば、使ってみたいなとぼんやり思っていて閃いた。これコンビニをキーステーションとしたビジネスにならないだろうか。
まずユーザーに、各自が関心を持って読んでいるブログを登録してもらう。Googleリーダーに登録しているブログ全部、とかでもいい。可能ならば、ユーザーの関心を学習して「こんなおもしろいブログもありますけど、いかがですかい?」なんてリコメンドする機能があればもっとよい。
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