企業を継続的に成長させる上で大切な人材採用。選考過程では筆記試験や面接などさまざまな試験が課されるが、それぞれにどのような意味があるのだろうか。複数の就活生や人事担当の方のお話を聞いた上で、アイティメディア総務人事部の浦野平也氏に補足いただいた。[森田徹,Business Media 誠]
いわく、「就職活動の場とは、厳密な意味で上下差が付く“選抜の場”ではない」。能力が高い人が受かり、低い人が落とされるとは限らない。「一緒に働いて大丈夫そうだ」「楽しそうだ」「長く付き合えそうだ」……問われるのはそんな“協働性”だ。大して成績もよくなかったし、サークル活動を熱心にやっていたわけでもない、大学時代にやっていたことと言えば飲み会と合コンぐらい――そういう人がいくつも内定をとってくる、それが現実だ。
今回の取材を通して、自戒をこめてこれからの就活生として再確認することがあれば「面接なんて、受ける側の能力次第でどうこうできるわけではないのだから、落とされても“縁がない会社”だと思って過剰に気にするな」ということだろう。成績など、能力を問われる定量評価に慣らされてきた我々は、評価基準があいまいだったり、能力の上下でなかったりすることに、どうしてもある種の気持ち悪さを感じてしまう。しかし「それで回っているから、そうなっているのだと思う」という浦野氏の言葉の通り、我々がこれから身を投じる社会は、不合理で、理不尽で、運やコネがモノを言ってくるそんな世界ということなのだろう。せいぜい、筆者もそんな世界の片隅で小銭をかせぐために、うまく立ち回りたいものである。
<関連リンク>
東大投資クラブAgents
自民党学生部
『東大生が教える1万円からのあんぜん投資入門 』(宝島社)
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2009.06.18
2009.06.23