ナポリピッツァが食べたい:パルテノペ

2007.06.15

営業・マーケティング

ナポリピッツァが食べたい:パルテノペ

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

昨日のお昼は、ランチョン・ミーティング。 ランチの場所は、女性に人気のナポリピッツァの店、 パルテノペ(恵比寿店) にしてみました。

パルテノペは、広尾が1号店です。恵比寿は2号店。

広尾、恵比寿以外には、品川、横浜にもありますが、
実は、同店は、日清製粉(株)が始めたレストランです。

「日清製粉って、カップヌードルの会社?」

じゃないですよ。それは日清食品。
(実際、よく間違えられるそうですが・・・)

日清製粉は、小麦粉メーカーですね。
販売先は、パン屋さんなど消費財メーカーがメイン。

すなわち、同社は、消費財メーカー向けに、
「小麦粉」という原材料を製造・販売する生産財
メーカーであり、典型的なB2Bビジネスを展開
している地味で堅実な会社です。

さて、生産財メーカーの同社が、
なぜナポリピッツァのレストランを始めたのか。

もちろん、それは、小麦粉需要を拡大するため。
小麦粉の実際の用途のひとつである
ナポリピッツァの市場を自ら創造することが狙いでした。

パルテノペ広尾店がオープンしたのは2000年です。

当時の日本のピッツァ市場は1964億円で、
1996年の2100億円をピークに微減傾向となっていました。

つまり、頭打ち状態になっていたんですね。

また、ナポリピッツァの店は
まだほとんど存在していませんでした。

しかし、その後のナポリピッツァブームにより、
2006年の市場規模は2400億円と、再び急拡大しています。

ナポリピッツァの店もずいぶん増えました。

こうして、ナポリピッツァブームを仕掛けることに、
狙い通り見事成功したのが

「パルテノペ」

でした。

日清製粉としては、まず広尾、恵比寿といった、
外国人が多く住む洗練されたイメージのある街への出店を
行うことで、ナポリピッツァの

「ブランド化」

を図ることにしたそうです。

両店では、ピッツァ窯をイタリアから直輸入、
薪で焼く本格的な石窯を導入しました。

また、ピッツァ生地も、粉から練り上げる「スクラッチ」
という製法を採用し、本場の味を実現したおかげで、
たちまち外国人や食通の人気を集め、メディアからの取材も
殺到するようになりました。

ぴあランキンググルメ(2002)では、
パスタ・ピッツァ部門、イタリア部門の両部門でランキング
1位を獲得しています。

こうして、ナポリピッツァへの注目が高まる中、
最近急速に成長している

「ピッツァ・サルバトーレクオモ」

なども続いて、市場が急拡大してきたわけです。

なお、日清製粉では、昨年(2006年)、
イタリア・ナポリで、ナポリピッツァの伝統的製法を守っている
「真のナポリピッツァ協会」の日本支部の立ち上げを主導。

「ナポリピッツァ」のブランドを維持・向上させるための
ネットワーク化を進めています。

ところで、ナポリピゥツァの魅力は、

「表面はカリッと香ばしく、中はふんわりモチモチの食感」

ですね。まさに日本人好みの味だと思います。

試したことのない方はぜひ!
(別にパルテノペの回し者じゃありませんよ)

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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