会員属性データ×アクセス行動分析での効果測定と検証事例

2008.10.12

営業・マーケティング

会員属性データ×アクセス行動分析での効果測定と検証事例

上島 千鶴
株式会社Nexal ビジネス戦略、Web戦略コンサルタント

一般的なアクセスログ解析ではなく、会員の属性毎のサイト内行動分析を行うことによって様々な効果測定や検証が行えます。 会員の属性データ×アクセス解析のクロス集計によって何が分かり、どのように利用されているのかその事例について以下にまとめます。

・役職別によく見ているコンテンツを検証して欲しい。
 ⇒ピックアップコンテンツの改善

弊社(Nexal)で検証する場合はシステムログをお預かりし、cookieデータと属性情報を紐付けてDB解析を行いますが、アクセス解析ツールベンダーでもクロス集計用のエンジンを提供している企業もあります。

「アクセス解析の部分解析から属性別セッション解析へ」

一般的なアクセス解析ツールでは、来訪者の属性区別無しに全来訪者をまとめて解析します。例えば全来訪者は

①どこから来たのか、その割合は?(流入元)

②外部検索エンジンで何と入力したか?(検索キーワード)

③直帰せずに、コンテンツ内を回遊してくれたか?(直帰率)

④1人当りの平均PV数や滞在時間は?(平均PV数、平均滞在時間)

⑤コンテンツのどのページを多く見られたか?(コンテンツのPVランキング)

⑥どのページから離脱していったか?(離脱率の高いページランキング)

などを定期的にレポーティングしている企業が多いと思います。

しかし上記のような今までの分析方法は、全来訪者を部分的に見ているだけに過ぎなく、サイトの部分最適しか行うことができません。

 ・SEO対策が不足なページは何か

 ・離脱が多いページは何か 

 など

Web制作部隊として、課題や改善ページを定期的にチェックするためには必要な解析数字ですが、マーケティングの観点から言えばセッション単位で各プロセスを分析する必要があります。

 ・広告来訪した人は、どの程度サイト内を回遊し目的ページに至ったか至らなかったか

 ・会員や非会員別に見た際に、ユーザビリティの改善点はあるか

 ・会員のメルマガ経由での来訪頻度やメルマガ経由のCVRは

最近は、アクセス解析ツールでも会員非会員の区別を行いレポーティングするツールも出ています。全来訪者をまとめて解析するのではなく、会員種別のセッション単位で分析すると課題や改善点がより明確に分析できます。

「サイトKPIは自社用に設定すること」

サイトの目的は、個々の企業によって戦略が異なるように似たようなサイトでも全く考え方が変わります。

最近は業種毎にKPIをテンプレート化されつつありますが、実際には目的や戦略・サイトのゴールは異なるため、自社用にどのデータを優先順位付けするべきか、何をもって評価対象の数字とすべきか社内で検討する必要があります。

某BtoCサイトの運用企業でサイトKPIの設定コンサルを行った際、最終目標を詳細に要因分解していくと以下の内容が一つ出てきました。

次のページ「来訪者によくコンテンツをよく見てもらうこと」

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