サイト直帰率は本来のサイトKPIではない

2008.08.30

営業・マーケティング

サイト直帰率は本来のサイトKPIではない

上島 千鶴
株式会社Nexal ビジネス戦略、Web戦略コンサルタント

Webサイトの評価の仕方や効果測定方法について、サイトの各運営企業ではデータの種類があまりに多く、何の数字をもってサイトを評価していいか悩んでいるケースを多く見受けられます。アクセス解析ツールから出力される直帰率や平均PV数を、まだサイトKPIと勘違いしている企業は今後も上手にPDCAサイクルを回すことはできません。そこで、指標の定義についてまとめて記載します。

・部分改善用指標

 直帰率や平均PV数、平均滞在時間などは本来のKPIではなく、目的からKPIを設定しサイトプロセス上に落とし込んでいくと、サイト内を改善するための見ておくべき必要な詳細指標がまとまります。

 世間一般的にサイトKPIと詠われている指標は、部分改善用のための評価指標、または各サイトプロセス上に存在する段階毎の目標値に対する判断指標となり、サイトの最終目的に対する評価をこの指標で行うことはできません。

 また、これらの指標は「平均」や「率」と言った「質」を数字で表現するのが正解です。

・解析指標

 一般的なアクセス解析ツールから出力されるPV数や訪問者数などの数字は、「量」を判断するための解析指標となります。部分改善用の指標は、この解析指標のどの数字から計算するのか定義をまとめしょう。

 まだアクセス解析ツールの「量」データのみしか見ていない企業は、結局何をどう改善すべきかいいのか今後も悩み続けることになりますので、サイト目的からのKPI設定、部分改善指標を先に整理することをお勧めします。

 また、サイトKPI値で必要になるデータを最終的にどの数字から計算するのか整理していくと、アクセス解析ツールの測定数字だけで判断するのは不可能です。ECサイトであれば基幹DBにある会員増減データ、受注データ、在庫データ、など本来のサイトKPI値を出すには様々なデータが必要になることを覚えておいて下さい。

※補足
 一つ注意点として、解析ツールを入れ替えると数字が変わってしまう、これでは過去のデータと比較できないという企業を多く見受けられます。

 PV数としてカウントしておく拡張子の定義、訪問者数や訪問数は何を元にカウントするかの定義をしっかりと決めておきましょう。その違いが分かればツールによりデータの差異がきちんと報告できるはずです。

※次回は、自社運用サイトのKPI設定手順についてご説明します。
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こちらも参考にどうぞ⇒Nexalの一期一会ブログ

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