ケータイを巡る動きがかまびすしい。来月にはiPhoneが発売される。一方ではモバイルPCのコンパクト化もトレンドとなりつつある。これからのコミュニケーションツールはどうなるだろうか。
モバイルPC進化の方向性はコンパクト化である。EeePCが800×480サイズのモニターを持ち、何とかブラインドタッチのできるキーボードを備えながら重さは920g。モニターサイズ、キーボードを制約条件とすれば、これぐらいの大きさと重さが一つの限界ではないだろうか。ここで望ましいのは一段のコンパクト化だろう。何とかポケットに入るサイズ、もしくはカバンに入れなくても持ち歩けるサイズが理想だ。
ケータイはどこまで大きくなるか
では、ケータイはどのように進化していくのだろうか。この夏に出るらしいWILLCOM D4などが、明らかにケータイ進化の方向性を示しているように思える。このスマートフォンは重量470g、液晶サイズは5インチもありその解像度は800×600である。一応フルキーボードがついていて、そのキーピッチは12.2mmとある。従来のケータイと比べればかなり大きいキーボードだが、残念ながらブラインドタッチはまず無理で、親指で打つことになるのだろう。しかしBluetooth経由で外付けキーボードを使える可能性がある。
あるいはソフトバンクの922Hあたりも未来像を示しているのではないだろうか。これは3.5インチのディスプレイにやはりQWERTY配列フルキーボードを備えている。という具合に見ていくと、ケータイの進化はやはりモニターサイズを大きく、キーボードを打ちやすく、といった方向性にあることがわかる。とはいえ、あまりに大きくなりすぎてポケットに入らなくなってしまうと、ケータイのメリットが失われてしまう。悩ましいところである。
まとめるならPC→ケータイ(=コンパクト)化、一方ではケータイ→PC(=大画面&フルキーボード装着)化といった双方からの動きがあることは明らかだ。
iPhoneが飛び込んだポジショニング
そこにiPhoneが飛び込んできた。ディスプレイは3.5インチで480×320サイズである。iPhoneは単なる携帯電話ではもちろんなく、いわゆるケータイ(=電話+さまざまな機能の付いたデバイス)とも一線を画している。これは、そもそもがハンドヘルドコンピューターである。だから電話機能付きコンピューターとでも考えるべきマシンである。もちろん通話以外の通信機能も充実している。
つまりPC→ケータイ、ケータイ→PCと両方が変化する方向のちょうど中間点あたりにiPhoneは、いきなりポジショニングした。というのは、ちょっと言い過ぎだろうか。
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