グーグルやヤフーで 「印刷会社」 のキーワードを入力して検索すると、 「恒信印刷」 という、大変失礼ながら、 聞いたこともない印刷会社が、 検索結果の最上位に表示されます。
業界大手の「大日本印刷」などを抑えての一位。
まあ、大手はSEO対策なぞしなくても、
十分に仕事があるのでしょうか。
そもそも、検索結果の上位には
大手の印刷会社はそれほど表示されていませんね。
恒信印刷では、
「SEO(サーチエンジン最適化)」
に自力で取り組んできました。
(日経MJ、208/04/07)
トップページの右上に顔写真が掲載されていますが、
同社の吉田社長が専門書やセミナを通じてSEOを学び、
自ら陣頭指揮を取って自社サイトを作成したようです。
吉田社長によれば、SEOで大事なのは
「中身の量」
です。同社のページは650ページもあります。
その他、吉田氏が自らの実践を通じて学んだ
SEOのポイントは次のとおり。
・「同人誌」「小冊子」などの適切なキーワードを盛り込む
・キーワードは全体の文章の5%が適切。多すぎてはだめ
・デザイン会社など印刷関連の有力ページとリンクを張り合う
・自ら多くのホームぺージを作りリンクを張る
(同社では「印刷用語集などのページを作成して相互リンク)
印刷会社は繁閑の差が激しい業界ですが、
検索エンジンでトップに表示されるようになってからは、
注文件数が以前の20倍に増加。
繁閑の差がなくなり、得意領域に仕事を絞り込むことが
できるようになって収益性が大幅に高まったそうです。
なお、サイトのコンテンツ自体も、
「お客の目線でわかりやすく、専門用語を使わない」
ことをモットーに作成しており、
サイトに来てもらったユーザーをできるだけ
長くつなぎとめようと努力しています。
恒信印刷のホームページを見ると、
デザイン的には洗練されているとは言えませんが、
なんとなくにぎやかで楽しい雰囲気が感じられますし、
豊富なコンテンツに圧倒されます。
なにより、吉田社長のサイトに対する強い思い入れが
にじみ出ているようです。
SEO対策というと、安易な発想と、
こて先のテクニックでなんとかしようと考える企業が
あいかわらず多いようですが、多数の競合企業が
検索結果トップを目指してしのぎを削っているのです。
恒信印刷さんのような継続的で膨大な注力が
不可欠なんでしょうね。
「恒信印刷」
http://www.ko-sin.co.jp/index.htm
関連記事
2015.07.10
2015.07.24
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。