カテゴリーシェア7割の圧倒的なリーダー「爽健美茶」。復権をかけて挑む「十六茶」。さらに、まさかの新規参入者も現れて混戦も予想される「ブレンド茶」戦線を見てみよう。
さらに、「ブレンド茶」「朝」に、まさかの参入をしてきた存在がある。キリンの「生茶」である。生茶は2000年に伊藤園の「おーいお茶」キラーとして市場に参入した。両者は熾烈な戦いを繰り広げている中、2004年にサントリーに「伊右衛門」で殴り込みをかけられ、現在、緑茶飲料カテゴリーで3位に甘んじ、日本コカ・コーラの「綾鷹」の猛追を受ける厳しい状況にある。
そんな中、10周年を迎える今年4月20日にリニューアルを行うという。生茶のリニューアル自体は珍しくないが、ポリシーとして抹茶を用いたり、茶葉を変えたりするものの、緑茶以外の派生商品には手を出していなかったことだ。それをついに破って、ブレンド茶カテゴリーに「生茶ブランド」で参入をしてくるのである。
「キリン 生茶 朝のうるおうブレンド茶」。<失われがちなうるおいを朝からとる>(同社ニュースリリース)という。「朝」である。<大麦など、穀類の香ばしい香り、飲み飽きない米のやさしい甘み>とブレンド茶らしい訴求に加え<500mlペットボトル1本あたりコラーゲンを200mg配合>というところがミソであろうか。
にわかに勃発した「朝のブレンド茶戦争」は、互いに刺激しあって、市場縮小を止めることはできるのか。そして、その戦いを制するのは誰か。目が離せない展開になってきた。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。