皆さんは「サーベイ」をご存知だろうか?「サーベイ」とは簡単に言えば「調査」のことで目的に応じて多種多様の「サーベイ」が存在するが、人材力、組織力を高めるツールとしての「サーベイ」は意外に活用されていない。 人材力、組織力を高めるため、何に取り組むだろうか?研修?個別指導?まずは、現状を的確に把握して、問題の本質を見つける必要があるのではないだろうか。それを実現するのが「サーベイ」だ。
最近よく聞くのが「社員に活気が無くて・・・」という悩み、そこで、「モチベーション系の研修を導入しましたよ。」という話です。「どうでしたか?」と聞くと、「研修は非常に盛り上がって良かった、でも、1ヶ月もしないうちに元に戻ってしまいましたよ。」ということです。
どうも人は表層的な問題にとらわれてしまうようです。活気が無いからモチベーションをどうにかしなければと思うのは当然のことなのですが、実は問題の本質はもっと深いところに潜んでいるのです。
では、問題の本質をどの様にして掴めばいいのでしょうか?
先ほどの鏡の話ではないですが、今の自分を意外に把握してないことが実際多いのです。自分が把握している自分と他人が感じている自分とのギャップに問題の本質が潜んでいるケースが意外と多いわけです。
このギャップに気づかせてくれるのが「サーベイ」なのです。
自分が変わることで他人が変わる
人は誰しも自己の価値観を持っていて、自分の価値観でものを見たり判断したりするので、当然、人によってとらえ方が違ってきます。いわば、価値のフィルターという独自のメガネをかけて世界を見ているので、現実の世界を見ている人は誰もいないのです。
こんな色眼鏡で「あいつが諸悪の根源だ。」なんて言って、他人を変えようとする人、よく見かけますが、本当にこれで問題は解決すると思いますか?言っている本人が実は諸悪の根源であるということもよくある話なのですが、そもそも他人は変えられないのです。
「サーベイ」を行うと自己評価の高い人が必ずいるのですが、その様な人に限って、他者評価が低いのです。この様な人たちに「サーベイ」の診断結果を見せると大きな「気づき」がおこり、行動変革を促すことが少なくありません。
今回のプロジェクトでも、「自分が変わることで他人が変わることを実感し感動しました」と生き生きと話す人が何人かいました。自分が変わるきっかけとなったのが、「サーベイ」による「気づき」だったのです。
未来を創る原動力となる
「サーベイ」というと、現状分析に目が行きがちなのですが、現状を分析しつくしても過去のことなので、変えられないのです。現状分析を起点として、未来に視点を向けることが重要なのです。
「サーベイ」を通して、未来ビジョンの実現に向けて行動するにあたり何が阻害要因になっているか、構造的に把握するとともに、客観的な視点による現実の評価から「気づき」を得ているのです。
「サーベイ」は単なる現状分析ツールではなく、「サーベイ」そのものが未来に向けたあるべき姿に向かう指標となり、原動力となるわけです。
未来に向けた第一歩、それが「サーベイ」なのです。
皆さんのチームの課題、本当に把握できていますか?一度「サーベイ」を使ってみては?大きな「気づき」が得られます。
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2010.03.20
2015.12.13
松本 真治
有限会社ワースプランニング 代表取締役
人材・組織開発コンサルタント。 人材・組織の潜在力を引き出すアセスメント(サーベイ)の企画/開発/運用から本質的課題を抽出し、課題解決のための最適なソリューション(研修・教育プログラム)の設計/運営までのコンサルティング・サービスを展開中。 人/組織が本来持ち備えている力(潜在力)を引き出し、人/組織が自律的で持続的な成長を遂げていく支援をさせていただいています。